脊髄・機能グループ

概要紹介

低侵襲かつ安全な、神経外科医としての最適な手術の提供

Slider

脳神経外科は頭、頚部、胸部、腰部、四肢から指先など全ての神経疾患を扱う診療科であり、脳の病気だけでなく、脊髄神経、手足の末梢神経の病気も積極的に治療を行なっています。
名古屋大学脳神経外科 脊髄・機能グループは脊髄・脊椎疾患、末梢神経疾患及び顔面痙攣・三叉神経痛など、その多くが機能に関係する疾患を中心に、臨床および教育を行っています。
平成20年7月1日より、名古屋大学脳神経外科が、日本脊髄外科学会認定指導施設に認定されました。サテライト病院として、さくら総合病院でも数多くの手術を行っております。また、当教室出身の高安正和が教授を務める愛知医科大学脳神経外科とも定期的に研究会、人材交流を行っており、日本でも最高レベルの脊髄外科治療を行っています。脳神経外科学会専門医のサブスペシャリティーとして脊髄外科学の重要性が叫ばれているところですが、私たち名古屋大学脳神経外科学教室は現在日本脊髄外科学会における拠点施設になっており、脊髄外科医を育てる重要な場となっております。
私たちの治療における信念は、①最新の治療法を含めた広い選択肢の中から、画一的な治療ではなく、それぞれの患者さんに最も適した方法を選ぶこと、②できるだけ患者さんの負担の少ない手術方法で行うこと、③神経モニタリングを行い、手術中の神経損傷を未然に防ぐこと、④術中CT、術中血管撮影、ナビゲーションシステムなどを駆使した手術の安全性、確実性の向上をめざすこと、であります。

スタッフ一覧

現在の名古屋大学脳神経外科のメンバー

  • 大学院生吉川 晢史Tetsufumi YOSHIKAWA(平成21年度卒)
  • 大学院生粟屋 尭之Takayuki AWAYA(平成22年度)
  • 大学院生赤堀 翔Sho AKAHORI(平成23年度卒)
  • 大学院生永島 吉孝Yoshitaka NAGASHIMA(平成23年度卒)

関連病院在籍メンバー

  • さくら総合病院
    脊髄センター長
    山田 博是Hiroshi YAMADA(昭和37年卒)
  • 愛知医科大学脳神経外科
    教授
    高安 正和Masakazu TAKAYASU(昭和53年卒)
  • 稲沢市民病院
    副院長・脊髄センター長
    原 政人Masato HARA(昭和63年卒)
  • 高木外科内科病院高木 輝秀Teruhide TAKAGI(平成3年卒)
  • さくら総合病院 副院長秦 誠宏Masahiro HATA(平成5年卒)
  • 刈谷豊田総合病院西澤 俊久Toshihisa NISHIZAWA(平成5年卒)
  • やまうちクリニック山内 克亮Katsuaki YAMAUCHI(平成7年卒)
  • 市立四日市病院吉田 光宏Mitsuhiro YOSHIDA(平成8年卒)
  • 静岡済生会総合病院青島 千洋Chihiro AOSHIMA(平成10年卒)
  • 稲沢市民病院中島 康博Ysuhiro NAKAJIMA(平成11年卒)
  • 大垣市民病院野田 智之Tomoyuki NODA(平成12年卒)
  • 名古屋掖済会病院服部 新之助Shinnosuke HATTORI(平成13年卒)
  • 半田市立半田病院中村 茂和Shigekazu NAKAMURA(平成14年卒)
  • 中京病院竹本 将也Masaya TAKEMOTO(平成15年卒)
  • 安城更生病院牧野 一重Kazuhige MAKINO(平成16年卒)
  • 稲沢市民病院山本 優Yu YAMAMOTO(平成19年卒)
  • 名古屋掖済会病院福岡 俊樹Toshiki FUKUOKA(平成20年卒)
  • 名古屋医療センター安藤 遼Ryo ANDO(平成21年卒)

診療概要

診療方針

手術を安全かつ確実に行うためには、手術手技に習熟していることは当然必要なことですが、同時に新しい治療法にも取り組んでいく必要があります。当施設は、手術支援機器(神経モニタリング装置、ナビゲーションシステム、O-arm装置など)を豊富に取り揃えており、これらを有効に活用しつつ、患者さんにとって最適と思われる手術方法に選択するように心がけております。我々脳神経外科医が行う脊椎脊髄手術の強みは、日頃から脳神経機能や、顕微鏡を用いた非常に繊細な手術手技に習熟していることであり、神経外科医として安全で丁寧な手術を患者さんに提供できることにあります。他の大学と異なり、名古屋大学脳神経外科教室の脳神経外科医は専門医を取得する前のレジデントの期間に脊髄手術のみならず脳手術を数多く経験する機会を与えられています。脳手術を通して学んだ顕微鏡を用いた非常に細かい手術手技は脊椎脊髄疾患治療において極めて大きな武器になります。
我々のグループは脊椎・脊髄疾患を中心に末梢神経疾患、脳疾患である顔面痙攣・三叉神経痛についても治療を担当しており、手術に関連した合併症が生じることはほとんどなく非常に良好な術後成績を収めております。

特徴的な治療

脊椎・脊髄疾患

脊椎・脊髄疾患の多くは、加齢とともに生じる『変性疾患』であり、その多くが神経症状を発して医療機関を受診されます。しびれや痛みが、神経によって引き起こされていることが国民にも理解され始めており、私たち脳神経外科医のもとを受診する機会が増えているものと思われます。近年、脳神経外科医が携わる脊椎脊髄手術は明らかに増加傾向にあり、専門施設での症例は飛躍的な数字になっています。私たち脳神経外科医は、脊椎・脊髄疾患を神経障害の観点から治療を行っているのが特徴です。欧米では、脊椎・脊髄疾患の7割以上が“Neurosurgeon”(神経外科医)によって治療されています。“Neurosurgeon”とは神経全般を扱う外科医ですが、日本では脳神経外科医さらには脳外科医という呼称になってしまったが故、脳以外は扱っていないと国民に考えられてしまったようです。これは脳神経外科医自身にも言えることで、脳しか診ることのできない脳外科医は確かに存在します。現在、日本脳神経外科学会では、サブスペシャリティーとして脊髄外科学分野があります。その学会である日本脊髄外科学会では、かなり厳しい基準で指導医を認定しており、さらには指導施設にて若手医師の養成を広く行っております。今後脊椎・脊髄疾患を診断治療できる脳神経外科医は確実に増え、国民が安心できる体制が整っていくものと思われます。
脳神経外科医が脊椎脊髄疾患を扱うときに、顕微鏡を用いた繊細な手術手技がその威力を発揮します。そのため、脊髄を愛護的に扱うことや、確実な神経減圧において優れた治療成績を生み出します。脊髄髄内腫瘍などの脊髄腫瘍の手術などでは、基本的には脳にできる腫瘍と同様の手術手技、治療戦略が必要です。手術操作においても術後の後療法(化学療法や放射線治療など)においても、脳腫瘍治療において多くの治療実績を有する名古屋大学脳神経外科脳腫瘍グループと連携して治療にあたっています。また、小児脳神経外科グループとも密な連携を持っており、先天奇形や小児特有の特殊な脊髄腫瘍の手術の症例数は確実に増加傾向にあります。特にこのような小児の手術は一般病院では手術治療、術中麻酔管理、術後管理において経験の少ない一般病院では危険なことも多く、名古屋大学脳神経外科では非常に良好な成績を収めています。

末梢神経障害

当グループでは、末梢神経絞扼性疾患の治療も行っています。手根管症候群、肘部管症候群、足根管症候群、胸郭出口症候群、梨状筋症候群など四肢に生じる末梢神経が圧迫されて痛みしびれが生じる疾患がこれにあたります。私たちはこれらの疾患に対して、顕微鏡を用いて、少しでも神経損傷の危険性を減らすように手術を行います。また、末梢神経にできた腫瘍(神経鞘腫、神経線維腫など)に対する手術も積極的に行っております。とりわけ、腕神経叢部にできた腫瘍の手術の経験が多くあります。

顔面痙攣と三叉神経痛

これらの疾患は外科的に治療可能なもので、機能的脳神経外科の代表的疾患です。その原因の多くが、血管(主に動脈)と神経(顔面神経・三叉神経)が接触して症状をきたすものです。共に外科的治療(神経血管減圧術)が根本的治療ですが、対症療法が選択されているケースが往々にして見られます。脳神経外科として啓蒙が必要な疾患と考えられます。これらは手術的治療の有効性は十分に証明されていますが、今なお意外に合併症率が高いことも知られています。最も多い合併症は聴力障害であり、その他顔面神経麻痺などがあります。機能手術であるだけに、このような合併症をきたしてはなりません。私たちは聴性脳幹反応や顔面神経モニターを駆使した手術を行っており、これらの合併症ゼロにするべく努力を行っています。近年、私たちが手術する症例は増加傾向にあり、良好な手術成績を残しております。

術中神経モニタリング

脊髄、脊椎の病気の手術では神経を扱うので、手術中に神経を傷つけていないか確認しながら手術を行うことが必要です。全身麻酔後に頭部と四肢に電極を取り付け、電流を流して神経の反応を見て、神経の損傷の有無をチェックするのが、術中神経モニタリングと呼ばれる技術です。我々は脊髄脊椎手術の全例で手術中の神経機能のモニタリングを行いながら手術を行っており、より安全で確実な手術を行う為にも、神経機能の術中モニタリングが欠かせません。実際は脳から末梢へと繋がる運動神経と、末梢から脳へと繋がる感覚神経とに分けて検査を行います。運動神経のモニタリングは、頭蓋もしくは脳表を直接電気刺激して、手術で影響が及ぶと思われる部分の脳神経を経て連絡している筋肉から筋電位を測定します。感覚神経のモニタリングは、手術で影響が及ぶと思われる部分の脳神経を経て連絡している知覚神経を直接電気刺激して、頭蓋もしくは脳表から誘発電位を測定します。手術中に神経が無理に索引されたり、器具で圧迫されたりした際に神経への影響を迅速に知ることができます。神経を巻き込む腫瘍の剥離術では、疑わしい部位を直接電気刺激することによって神経線維と腫瘍との分離同定が可能です。また神経を栄養する血管の流れに変化が生じると、関連する運動/感覚検査モニタリングに変化が現れるため慎重な対応ができ、より安全な手術の遂行が可能となります。手術操作中に神経を刺激して波形に異常が生じた場合には一時的に操作を中断したり、手術を終了する目安にしています。これにより、手術操作による神経損傷の可能性は大きく減少しています。モニタリング検査は脳波/筋電図を業とする臨床検査技師が、執刀医の指導監督の下で慎重に行っています。

ナビゲーションシステム、術中CT撮影

ナビゲーションシステムは脳の手術でもよく用いられる有効なシステムですが、脊椎・脊髄手術においても非常に有効です。特に脊椎固定術においては有効で、椎弓根スクリューと呼ばれるスクリューを挿入する際には、椎骨動脈や神経根など、重要構造物を絶対に傷つけてはいけないのですが、ナビゲーションシステムを用いることで、極めて高確率にこのような合併症を避けることができます。具体的にはあらかじめ手術前に脊椎の画像検査を行い、その情報をシステムに取り込んでおきます。実際の手術において画像の情報と術野の脊椎の情報を統合させます。これにより今現在どの位置にスクリューが存在し、どの方向に重要構造物があるかを視認することが可能であり、ほぼ正確に理想的な位置にスクリューを打ち込むことが可能になります。
術中CT撮影はO-armと呼ばれる装置を用います。手術中に撮影可能なCTで、これを有するのは当施設含め、非常に数少ない施設に限られます。これを用いることで手術中にリアルタイムで画像の確認が可能になります。またナゲーションシステムとの連携も有用で、O-armを用いて得た画像をもとに、リアルタイムでナビゲーションシステムを用いることが可能となり非常に安全な治療を行うことが可能になります。

研究概要

研究方針

教育
1 学会・研究会など

主に若手の同門の勉強会の場として名古屋脊髄・脊椎外科懇話会を年2回(6月頃、12月頃)主催しています。症例検討が中心ですが、ハンズオンも行っております。また、6月頃に行う会では、脳神経外科専門医試験対策を兼ねた症例検討を行なっています。
学会発表は非常に重要であり、脊椎・脊髄に関係した学会・研究会では必ず発表しています。珍しい症例は、若い医師が今後遭遇する可能性があり、その際には必ず治療の助けになるため発表する責任があると考えています。また、私たちの治療結果を報告することも、私たちが行ってきたことを振り返るよい機会と考えており、今後のより良い治療につながるものと思っています。

2 症例検討会

手術症例の治療法などの検討を、私たちのグループ間で行い、さらには脳神経外科医局検討会でも行っております。

3 脳神経外科専門医・脊髄外科認定医養成のプログラム

脳神経外科専門医試験対策講義を行っています。
名古屋大学脳神経外科は日本脊髄外科学会認定指導施設であり、当科で研修を行うことにより脊髄外科認定医を取得できます。

臨床研究
A.低侵襲脊髄・脊推外科手術

頚椎椎間板ヘルニアに対して、経椎体的椎間板ヘルニア摘出術を行っています。すなわち前方より椎体下方に約6mm径の小孔を設け、可及的に椎間板組織を残すべく、椎間板腔に入らないようにして、脊髄もしくは神経根を圧迫している病変部のみを摘出する方法で、金属やセラミックなどの異物の留置の必要がありません。脊髄前方病変で、とりわけ1椎間の場合、ケージと呼ばれる人工物を用いた前方固定術が普及していますが、脊椎が固定されてしまうことによる可動性の消失により、隣接椎間への負担が増大し、将来的に上下椎間に頚椎症や頚椎椎間板ヘルニアを惹起しやすくなると言われております。私たちの手術方法では、若干の椎間板腔の狭小化を認めるものの、術後の手術椎間の可動性は十分に保たれるというデータを得ており、隣接椎間にとって非侵襲的な手術法であると考えられます。さらに、第6/7頚椎部、第7頚椎/第1胸椎部の手術では、椎間板腔の狭小化もごく軽度であることが判明しました。今後もこの治療法を継続していきます。
また、後縦靭帯骨化症では前方手術が必要な場合、自家椎体骨を切り取り骨化靭帯摘出後、そのまま自家椎体骨を完納する手術法を行っております。後縦靭帯骨化症では、脊柱の可動性が失われていることが多いため、自家椎体骨を完納する方法はより低侵襲であると考えられますが、手技が煩雑で、技術を要します。
これらのように、一般的な疾患に対してはより侵襲の少ない手術法をめざしており、まれな疾患に対しては、安全かつ確実な治療を心掛けております。すべての症例において、手術支援機器の役割は、かなりの比重を占めております。

(関連論文)
  • 頚椎椎間板ヘルニアに対する経椎体到達法.原 政人.脊椎脊髄ジャーナル21: 831-836, 2008
  • 頚椎変性疾患に対する低侵襲な経椎体的神経除圧術. 原 政人、野田 智之、服部 新之助、西村 由介、吉田 純. 脊椎・脊髄神経手術手技 9: 140-143, 2007
  • Oseoplastic Anterolateral Vertebrotomy without Fusion for Multilevel Cervical Ossification of the Posterior Longitudinal Ligament. Takayasu M, Hara M, Takagi T, Suzuki Y, Yosida J. Neurosurgery 45: 500-507, 1999
B. 頚椎前方固定(ウイリアムス法)における、脊柱形態の変化

以前より私たちの施設では、前方固定として自家椎体骨を用いる方法を行ってきました。この方法は、手術手技が煩雑であり、広く普及するには至っておりません。このためか、これまで手術後の脊柱変形などの報告がほとんどなされていません。これまでのデータをまとめ、報告します。

(関連論文)
  • 高齢者に対する自家椎体骨を用いた前方固定術の有用性. Takayasu M, Takagi T, Hara M, Yosida J. 脊髄外科13: 23-28, 1999
  • Anterior Cervical decompression and Fusion for Cervical Spondylosis Using Vertebral Grafts Obtained from the Fusion site. Technical Advantage and Follow-up Results. Takayasu M, Hara M, Suzuki Y, Yosida J. Acta Neurochir 140: 1249-1255, 1998
C. 頭蓋頚椎移行部病変に対する固定法

伝統的に当科においては、この珍しい部位の症例が多くあります。しかし、手術方法は変遷しているのが実情です。それぞれの手術手技による利点・欠点を明らかにし、症例ごとの手術方法の選択について考察します。

(関連論文)
  • 頭蓋頚椎移行部病変に対する後方固定-C1外側塊スクリュー/C2椎弓根スクリューの有用性. 野田 智之、原 政人、中島 康博、服部 新之助、吉田 純. 脊髄外科21(1): 11-17, 2007
  • 経口手術. Takayasu M, Takagi T, Hara M. 脊椎脊髄ジャーナル 17(5): 394-400, 2004
  • Treatment of traumatic atlanto-occipital dislocation in chronic phase. Takayasu M, Hara M, Suzuki Y, Yoshida J. Neurosurg Rev 22(2-3): 135-7, 1999
  • 頭蓋頚椎移行部病変におけるinstrumentation. Takayasu M, Hara M, Saito K, Yosida J. 脊髄外科 11: 135-142. 1997
D.後方筋群温存手術の有用性

低侵襲手術の代表的方法です。頚椎、腰椎共に後方筋群温存を意識した手術を行っています。以前の手術法との比較を、臨床症状および、MRIなどの放射線学的所見などで行い、その相違を明らかにしていきたいと考えています。
脊椎固定術においては筋層間を剥離して筋層を骨から剥離することなくスクリューを挿入する手術を行っています。脊髄腫瘍の手術においても小さな皮膚切開で筋層の間を剥離して、筋肉を傷めることなく最小の骨削除で腫瘍摘出を行っています。手術後の創部は小さいのは美容的にもすぐれており、筋肉を傷めることが少ないので術後の疼痛も大変少なくなっています。 

(関連論文)
  • En Bloc Laminoplasty performed with Threadwire Saw. Hara M, Takayasu M, Takagi T, Yosida J. Neurosurgery 48: 1-5, 2001
E.術中神経モニタリング

術後に神経症状を悪化させないようにすることが、脊髄髄内腫瘍のみならず、多くの脊髄手術においても求められています。私たちは、以前から術中の神経モニタリングを行っていますが、より精度の高い方法で神経モニタリングができるように工夫すると共に、精度の高い手術を目指します。モニタリングとともに術中エコーを用いてリアルタイムに病変の評価を行い、安全性を高めた手術を行っています。

基礎研究

臨床に即した研究に力を入れており、これまでラットやマウスを用いた脊髄損傷・脊髄再生の研究を行っています。当科での研究の特徴は脳腫瘍治療で得た知見を脊髄再生にも応用していくという非常にユニークな発想で他の施設とは異なる研究を展開しています。

(関連論文)
  • A.ラット脊髄損傷モデルにおけるfasudil hydrochlorideの神経回復効果
    Protein kinase inhibition by fasudil hydrochloride promotes neurological recovery after spinal cord injury in rats.
    Hara M, Takayasu M, Watanabe K, Noda A, Takagi T, Suzuki Y, Yosida J. J Neurosurg (Spine 1) 93: 94-101, 2000
  • B.マウスの脊髄損傷後神経細胞におけるJAK/STATシグナルの活性化
    Activation of JAK/STAT signaling in neurons following spinal cord injury in mice.
    Katsuaki Yamauchi, Koji Osuka, Takayasu M, Nobuteru Usuda, Ayami Nakazawa, Norimoto Nakahara, Mitsuhiro Yoshida, Chihiro Aoshima, Masahito Hara, Jun Yoshida. Journal of Neurochemistry 96: 1060-70, 2006
  • C.マウスの脊髄損傷部への人神経幹細胞の静脈内投与での集積
    Intravenously transplanted human neural stem cells migrate to the injured spinal cord in adult mice in an SDF-1- and HGF-dependent manner. 
    Takeuchi H, Natsume A, Wakabayashi T, Aoshima C, Shimato S, Ito M, Ishii J, Maeda Y, Hara M, Kim SU, Yoshida J.  Neurosci Lett.426(2): 69-74, 2007
  • D.マウス脊髄損傷モデルに対するアミノ酸タウリンの効果
    Taurine Reduces Inflammatory Responses after Spinal Cord Injury. Yasuhiro Nakajima, Koji Osuka, Yukio Seki, Ramesh C. Gupta, Masahito Hara, Masakazu Takayasu, and Toshihiko Wakabayashi. J Neurotrauma 27:403–410, 2010
  • E.遺伝子改変神経幹細胞を用いたマウス脊髄損傷モデルに対する新たな治療法の開発
    Interferon-β delivery via human neural stem cell abates glial scar formation in spinal cord injury.
    Nishimura Y, Natsume A, Ito M, Hara M, Motomura K, Fukuyama R, Sumiyoshi N, Aoki I, Saga T, Lee HJ, Wakabayashi T, Kim SU. Cell Transplant. 2013;22(12):2187-201.
  • F.ナノファイバーと神経幹細胞を組み合わせたラット脊髄損傷モデルに対する新たな治療法の開発
    Synergistic effects of self-assembling peptide and neural stem/progenitor cells to promote tissue repair and forelimb functional recovery in cervical spinal cord injury.
    Iwasaki M, Wilcox JT, Nishimura Y, Zweckberger K, Suzuki H, Wang J, Liu Y, Karadimas SK, Fehlings MG.
    Biomaterials. 2014 Mar;35(9):2617-29.
  • G. INI-0602 によるミクログリアのグルタミン酸放出抑制が脊髄損傷後機能改善を促進する
    Blockade of gap junction hemichannel protects secondary spinal cord injury from activated microglia-mediated glutamate exitoneurotoxicity.
    Umebayashi D, Natsume A, Takeuchi H, Hara M, Nishimura Y, Fukuyama R, Sumiyoshi N, Wakabayashi T.
    J Neurotrauma. 2014 Dec 15;31(24):1967-74

研究成果

名古屋大学病院とそのサテライト病院における手術数
2013年1月-12月 2014年1月-12月 2015年1月-12月
頭蓋頚椎移行部 除圧 0 1 2
固定 2 5 5
頚椎前方 除圧 9 14 9
固定 17 7 27
頚椎後方 除圧 24 31 29
固定 1 4 5
胸椎前方 除圧 0 0 0
固定 0 0 0
胸椎後方 除圧 3 4 1
固定 3 4 3
腰仙椎前方 除圧 0 0 0
固定 1 0 6
腰仙椎後方 除圧 46 56 66
固定 25 21 32
脊髄腫瘍摘出 髄外・硬膜外 6 12 13
髄内 7 3 5
脊椎腫瘍摘出(椎体再建を含める) 0 1 0
脊髄動静脈奇形手術 2 3 3
二分脊椎手術 2 3 0
末梢神経手術 11 9 2
その他 12 11 3
合計 171 189 211
  • 髄外傷治療における筋層温存手術を用いた低侵襲化の実現
  • 脊髄腫瘍における筋層温存手術を用いた低侵襲手術
  • 神経モニタリング、術中エコーを用いた手術の安全性の向上
  • 術中ナビゲーションを用いた脊椎固定術による安全性向上

共同研究

  1. 愛知県がんセンター整形外科との連携による転移性脊髄腫瘍をはじめとする新たな脊髄腫瘍手術の開発・治療成績の検討、分子生物学的特徴の解明
    脊髄腫瘍治療の手術成績の検討のみならず、転移性脊髄腫瘍モデルの作成、脊髄腫瘍の分子生物学的特徴を明らかにする等の研究を開始している。
  2. 脊髄外傷治療の低侵襲化
    関連病院を含めて脊髄外傷手術において、筋層温存低侵襲手術に取り組んでいる。この治療成績を集約しその治療成績を評価することにより低侵襲脊髄外傷手術を確立する。
  3. 固定術を要しない低侵襲頚椎変性疾患に対する手術治療
    頚椎手術では可能な限り前方からの手術を行い、可能な限り人工物の留置を行わない手術を行っている。この治療法の手術成績を集約し、術後の脊柱の力学的安定性を証明していく。
  4. トロント大学脳神経外科との人材交流
    カナダ随一の医療レベルを誇るトロント大学脳神経外科と人材交流を行っています。トロントで臨床研修を行うことで数多くの手術を実際に執刀することができます。1年間に300件ほどの手術を経験できるため、ほぼ全ての脊椎脊髄手術を習得することができます。

主な業績の紹介

  1. Transforaminal Lumbar Interbody Fusion for Lumbar Degenerative Disorders: Mini-open TLIF and Corrective TLIF.
    Hara M, Nishimura Y, Nakajima Y, Umebayashi D, Takemoto M, Yamamoto Y, Haimoto S.
    Neurol Med Chir (Tokyo). 2015;55(7):547-56.
  2. Increased ICP promotes CaMKII-mediated phosphorylation of neuronal NOS at Ser847 in the hippocampus immediately after subarachnoid hemorrhage.
    Makino K, Osuka K, Watanabe Y, Usuda N, Hara M, Aoyama M, Takayasu M, Wakabayashi T.
    Brain Res. 2015 Aug 7;1616:19-25.
  3. Outcomes and complications following posterior long lumbar fusions exceeding three levels.
    Nishimura Y, Hara M, Nakajima Y, Haimoto S, Yamamoto Y, Wakabayashi T.
    Neurol Med Chir (Tokyo). 2014;54(9):707-15.
  4. Pathophysiologic mechanisms of brain-body associations in ruptured brain aneurysms: A systematic review.
    Lo BW, Fukuda H, Nishimura Y, Macdonald RL, Farrokhyar F, Thabane L, Levine MA.
    Surg Neurol Int. 2015 Aug 11;6:136.
  5. Systematic review of clinical prediction tools and prognostic factors in aneurysmal subarachnoid hemorrhage.
    Lo BW, Fukuda H, Nishimura Y, Farrokhyar F, Thabane L, Levine MA.
    Surg Neurol Int. 2015 Aug 11;6:135.
  6. Thoracic discectomy by posterior pedicle-sparing, transfacet approach with real-time intraoperative ultrasonography: Clinical article.
    Nishimura Y, Thani NB, Tochigi S, Ahn H, Ginsberg HJ.
    J Neurosurg Spine. 2014 Oct;21(4):568-76.
  7. Spinal dural arteriovenous fistula associated with L-4 isthmic spondylolisthesis.
    Nishimura Y, Natsume A, Ginsberg HJ.
    J Neurosurg Spine. 2014 Jun;20(6):670-4.
  8. Synergistic effects of self-assembling peptide and neural stem/progenitor cells to promote tissue repair and forelimb functional recovery in cervical spinal cord injury.
    Iwasaki M, Wilcox JT, Nishimura Y, Zweckberger K, Suzuki H, Wang J, Liu Y, Karadimas SK, Fehlings MG.
    Biomaterials. 2014 Mar;35(9):2617-29.
  9. Intraoperative, full-rotation, three-dimensional image (O-arm)-based navigation system for cervical pedicle screw insertion.
    Ishikawa Y, Kanemura T, Yoshida G, Matsumoto A, Ito Z, Tauchi R, Muramoto A, Ohno S, Nishimura Y.
    J Neurosurg Spine. 2011 Nov;15(5):472-8.
  10. A morphologically atypical case of atlantoaxial rotatory subluxation.
    Umebayashi D, Hara M, Nishimura Y, Wakabayashi T.
    J Korean Neurosurg Soc. 2014 May;55(5):284-8.
  11. Required knowledge for spinal surgeon(10)carpal tunnel syndrome
    Hara M.
    No Shinkei Geka. 2014 Jun;42(6):583-91.
  12. Blockade of gap junction hemichannel protects secondary spinal cord injury from activated microglia-mediated glutamate exitoneurotoxicity.
    Umebayashi D, Natsume A, Takeuchi H, Hara M, Nishimura Y, Fukuyama R, Sumiyoshi N, Wakabayashi T.
    J Neurotrauma. 2014 Dec 15;31(24):1967-74.
  13. Progressively unstable c2 spondylolysis requiring spinal fusion: case report.
    Nishimura Y, Ellis MJ, Anderson J, Hara M, Natsume A, Ginsberg HJ.
    Neurol Med Chir (Tokyo). 2014;54(9):761-7. Epub 2014 Feb 28.
  14. Posterior fixation for atlantoaxial subluxation in a case with complex anomaly of persistent first intersegmental artery and assimilation in the C1 vertebra.
    Umebayashi D, Hara M, Nakajima Y, Nishimura Y, Wakabayashi T.
    Neurol Med Chir (Tokyo). 2013;53(12):882-6.
  15. Spinal intradural cystic venous angioma originating from a nerve root in the cauda equina.
    Nishimura Y, Hara M, Natsume A, Nakajima Y, Fukuyama R, Wakabayashi T, Ginsberg HJ.
    J Neurosurg Spine. 2013 Dec;19(6):716-20.
  16. Transvertebral anterior cervical foraminotomy: midterm outcomes of clinical and radiological assessments including the finite element method.
    Umebayashi D, Hara M, Nakajima Y, Nishimura Y, Wakabayashi T.
    Eur Spine J. 2013 Dec;22(12):2884-90.
  17. A case of far lateral lumbar disk herniation treated with Transforaminal Lumbar Interbody Fusion(TLIF)
    Nakajima Y, Hara M, Makino K, Umebayashi D, Wakabayashi T.
    No Shinkei Geka. 2013 Jul;41(7):629-36.
  18. Interferon-β delivery via human neural stem cell abates glial scar formation in spinal cord injury.
    Nishimura Y, Natsume A, Ito M, Hara M, Motomura K, Fukuyama R, Sumiyoshi N, Aoki I, Saga T, Lee HJ, Wakabayashi T, Kim SU.
    Cell Transplant. 2013;22(12):2187-201.
  19. Intra-extradural dumbbell-shaped hemangioblastoma manifesting as subarachnoid hemorrhage in the cauda equina.
    Nishimura Y, Hara M, Natsume A, Takemoto M, Fukuyama R, Wakabayashi T.
    Neurol Med Chir (Tokyo). 2012;52(9):659-65. Review.
  20. Surgical technique of cervical radiculopathy
    Hara M, Nishimura Y.
    No Shinkei Geka. 2011 Apr;39(4):331-43.
  21. Taurine reduces inflammatory responses after spinal cord injury.
    Nakajima Y, Osuka K, Seki Y, Gupta RC, Hara M, Takayasu M, Wakabayashi T.
    J Neurotrauma. 2010 Feb;27(2):403-10.
  22. Intravenously transplanted human neural stem cells migrate to the injured spinal cord in adult mice in an SDF-1- and HGF-dependent manner.
    Takeuchi H, Natsume A, Wakabayashi T, Aoshima C, Shimato S, Ito M, Ishii J, Maeda Y, Hara M, Kim SU, Yoshida J.
    Neurosci Lett. 2007 Oct 16;426(2):69-74.
  23. Activation of JAK/STAT signalling in neurons following spinal cord injury in mice.
    Yamauchi K, Osuka K, Takayasu M, Usuda N, Nakazawa A, Nakahara N, Yoshida M, Aoshima C, Hara M, Yoshida J.
    J Neurochem. 2006 Feb;96(4):1060-70.
  24. A simple technique for expansive suboccipital cranioplasty following foramen magnum decompression for the treatment of syringomyelia associated with Chiari I malformation.
    Takayasu M, Takagi T, Hara M, Anzai M.
    Neurosurg Rev. 2004 Jul;27(3):173-7.
  25. Transarticular screw fixation in the middle and lower cervical spine. Technical note.
    Takayasu M, Hara M, Yamauchi K, Yoshida M, Yoshida J.
    J Neurosurg. 2003 Jul;99(1 Suppl):132-6.