ご挨拶

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本科の各診療グループの特徴

脳腫瘍グループ

BrainTHEATERを用いた最先端手術手技と先進医療で、生命・機能予後の向上に取り組んでいます。頭蓋底手術から覚醒下開頭術まで、遍く脳腫瘍手術に対応し、悪性腫瘍には世界最高峰の技術を取り入れて化学療法・放射線治療を行なっています。2000年には本邦初の悪性脳腫瘍に対する遺伝子治療臨床応用を実施しました。

下垂体・神経内分泌グループ

下垂体腫瘍の他、頭蓋底局在腫瘍に対し神経内視鏡手術、キーホール手術など特殊技術手術を駆使、iNPH(特発生成常圧水頭症)などの認知症の治療も中部地区の拠点として実践しています。

機能的脳外科・画像解析グループ

難治性不随意運動(パーキンソン病、振戦)、てんかん、痛みに対し、最新脳神経画像診断技術を駆使して定位脳手術を実施しています。脳深部刺激療法で本邦初導入ロボット(ニューロメイト)を駆使し新たな分野を開拓しています。

脊髄・脊椎グループ

神経モニタリングや術中ナビゲーション技術を駆使して、低侵襲で最大の効果を得るマイクロサージェリー技術を開発しています。脊髄再生医療の基礎研究を推進しています。

脳神経先端医療開発グループ

悪性脳腫瘍の遺伝子治療を本邦初に臨床応用した実績を有し、各種脳神経疾患先端医療への橋渡し研究に重点を置いた、ニューロサイエンス関係の国内有数の施設を保有しています。

脳血管内外科グループ

脳動脈瘤、脳動脈狭窄病変、動静脈奇形、硬膜動静脈瘻、血管外傷、脳塞栓、血管性腫瘍等、本邦の血管内治療の草分け的存在で、医師主導型臨床治験も積極的に取り入れ、本邦のディバイスラグの早期解消に務めています。

脳卒中外科グループ

卓越した脳動脈瘤クリップとして全世界で使用されている「スギタクリップ」の生まれた本拠地です。その他、もやもや病に対する血管吻合術、脳虚血疾患に対するバイパス術を積極的に進めています。

小児脳神経外科グループ

小児脳腫瘍:名古屋大学は小児がん拠点に指定されており、すべての脳腫瘍のお子さんを受け入れています。適切な医療連携のもと、迅速かつ安全に診断・治療していきます。先天疾患: 主に、二分頭蓋(脳瘤)、二分脊椎(脊髄髄膜瘤・脊髄脂肪腫)、水頭症など、脳脊髄にかかわるすべての新生児先天疾患を受け入れています。小児脳血管障害:もやもや病やAVMなどすべての小児脳血管障害を脳卒中外科グループと連携して治療にあたります。

本科の特徴

脳神経外科手術

当院には術中MRI、ニューロナビゲーションシステム、ニューロメイト等による高精度ロボティクス手術支援機器の導入に特徴づけられる”Brain Theater”と名付けられた手術支援システムを擁している。また、術中モニタリング技術、覚醒下手術の併用により、機能予後を配慮した高難易度の手術成績も向上している。

脳腫瘍先端医療開発

先端医療の臨床研究開発として、マイクロカプセル包埋インターフェロンベータ遺伝子による悪性脳腫瘍への遺伝子治療臨床応用が、2000年4月より当教室にて始まった。今後さらに世界初の脳腫瘍核酸医療臨床研究を準備している。

細胞療法・神経再生医療

本学では「先端医療・臨床研究支援センター」(旧「遺伝子・再生医療センター」)が中心となり、「臨床研究」ならびに「医師主導型臨床治験」に適応した細胞・組織調製施設が完備している(ISO9001:2008, ISO13485:2003取得)。この施設を利用し脳腫瘍に対する特異的発現抗原感作による樹状細胞療法臨床研究を当院輸血部及びピッツバーグ大学との協力の下、悪性神経膠腫症例に対して実施している。

脳腫瘍の網羅的ゲノム解析

この結果、新規予後予測因子の同定と個別化医療への応用。新規標的分子の同定とその分子標的療法の開発を手掛けている。

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名古屋大学医学部附属病院の特色

名古屋大学医学部附属病院は、歴代の院長が築き上げてきた基盤の上に、斬新なアイデアの下に改革を次々に断行し、その結果、名大病院は、診療実績、教育基盤、研究業績のいずれの面も大きな発展を成し遂げた。トランスレーショナル研究拠点、臨床研究中核拠点、小児がん研究拠点はもとより、産学官連携の推進、早期創成科学プロジェクトセンターと共同で各種プロジェクトの推進、脳とこころの研究センターの創設などを先導する一方、臨床現場では、病院収益を各講座の教官数の増員を図り、若手研究者の研究支援金の補填に務め、各教室の人的及び研究財政支援を図った。また、寄附講座の増設による教官数の増員も図り、教育担当の分担化と割当時間の短縮に伴う負担の軽減に務めている。

さて、名古屋大学医学部の特色として、全国に先立ちマッチングシステムを取り入れ、独自の名古屋大学方針として永年築き上げて来た卒後全科ローテーションシステムにより、全人的な医療および中部地区の地域医療を支え、優秀な臨床医が育ってきている。その結果、愛知県を中心とする東海4県への研修希望者が毎年多数参集しており、その結果、臨床に強い医師の要請機関として、その存在感は更に強まって来ている。

一方、わが国は、世界で類をみないスピードで超高齢化社会を迎え、今後、65歳以上が総人口に占める割合は、2025年には30%を越えるものと予測されている。平均寿命の上昇により、医療現場においては、高齢化に伴って増加する、がん、脳卒中、心筋梗塞、糖尿病、慢性腎疾患等の慢性疾患が医療費の多くを占めるようになってきており、この抜本的解決を目指した取り組みが緊急課題となっている。名大病院の今後取るべき方向性は、国内のみならず国際的な視野の下に、上記各種疾患に対する創薬を含めた大型臨床研究の受託推進体制を創り上げるとともに、2012年に名大に創設された創薬医薬大学院を初めとする各種研究機関から生まれでてくる名大発の創薬開発を、臨床応用に導くために支援する開発基盤を早急に立ち上げ、それ産業化して世界に冠たる臨床研究拠点を組織化することである。そしてこの目標を実現化するためには、1)創薬医薬大学院、脳とこころの研究センター、先端医療臨床研修支援センター或は中部円環コンソーシアムなどから生まれでてくる基礎研究から橋渡し研究へのシーズ発掘と育成の持続性を人的及び経済的支援をすること、2)橋渡し研究及び臨床研究を支える世界的頭脳の人材確保(ヘッドハンティング)とその下での優秀な若手人材の育成及びリクルートの推進、3)臨床研究推進基盤の国際標準化確立のための海外交流の活性化、4)圧倒的知財申請を基盤として創薬医療の成長と地元財界と組んで産業化の達成を早期に目指すことが必要であると考える。

名大病院は、東海地方を中心に、わが国の国立大学病院の中で最大級の関連病院数を誇る。約70病院(総数約31,000床)の関連施設の中には臨床研究や臨床治験が自ら行える500床以上の大規模病院が34施設あり、医学生及び卒後研修制度の人材教育、診療教育の実績では他に類を見ないネットワークを構築している。このネットワークを基に情報の共有化を図り、中部円環コンソーシアム或は脳とこころの研究センターでは、創薬研究の大規模コホート研究の実現を可能にしています。このシステムを利用し、ここ数年以内に多くのアクションプランを実現し、世界に情報を発信させるように実働させるよう尽力している。今回、山中伸哉京大教授がiPS細胞の発見で本年度のノーベル医学生理学賞を受賞したように、基礎科学力では国際競争力のトップランナーであるわが国で培った基礎研究を橋渡し研究、更には臨床研究の成果として医療を世界に発信していくためには、日本全体の科学者が一丸となり、多職種間の人材交流や情報の共有化を図るとともに、行政関係者、企業関係者等のグローバルなチーム体制の整備が極めて重要と考える。2013年にはWPIやリーディング大学院も取得したいまこそ、名大病院に世界に冠たる先端医療イノベーションセンターを立ち上げる時期が到来している。

概略

名称
名古屋大学大学院医学系研究科脳神経外科学教室
所在地
〒466-8550 愛知県名古屋市昭和区鶴舞町65
TEL:052-741-2111 (Ext;2353/2354)
入院症例数(名古屋大学単独)
脳腫瘍459例、脳動脈瘤140例、脳動静脈奇形55例、脳梗塞77例、脊髄脊椎疾患65例、小児・奇形・水頭症61例、てんかん・機能的脳神経外科182例、など(2015年実績)。
入院症例数(名古屋大学関連病院全体)
脳腫瘍3141例、脳動脈瘤2104例、脳出血3172例、脳梗塞3197例、脊髄脊椎疾患1625例、小児・奇形・水頭症600例、てんかん・機能的脳神経外科1159例、など(2015年実績)。